超異分野学会 益田フォーラム2022

大会テーマ
地域産業×科学技術で地域の価値を再構築する〜益田モデルの確立へ〜
日 時
2022年9月3日(土) 13:00-18:20
場 所
サンパレス益田アクセス

超異分野学会とは

近年、指数関数的に科学論文の数が増加しているのに対し、私たちが利用可能な知識の増加速度は到底およんでいません。2002年、このギャップを埋めるために、リバネスが考え抜いた末に行き着いた概念が「超異分野」です。以来、私たちは社会が利用できる知識へとサイエンスをブリッジするサイエンスブリッジコミュケーターとして、科学者、エンジニア、ビジネスパーソン、町工場の匠、医師、農業者、教育者など、多様な異分野のスペシャリストどうしを結びつけてきました。この「超異分野」ネットワークは、指数関数的に人類の知識を増加させる鍵となるはずだと私たちは考えています。超異分野学会は、その仮説を検証し、新たな一歩を踏み出すための場です。

超異分野学会 益田フォーラム2022について

島根県益田市は、萩・石見空港から車で10分ほどの場所に位置するものの、人口減少、少子高齢化、農業の担い手不足、山林の荒廃などが著しく、日本創生会議では消滅可能性都市の1つとして挙げられています。リバネスでは、2018年より益田市の方々と協働して、これらの地域課題を解決すべく、県内外の研究者の知識・技術と地元資源を掛け合わせた、独自性の高いプロジェクトを創出しています。2022年のフォーラムでは、これまで進めてきた「ヘルステックモール実証研究」「放棄林地における放牧畜産」「未利用資源を活用したアグリビジネス」「ドローンを活用した海ごみ漂着診断」の4つのプロジェクト成果を発信すると共に、新たな仲間を集め、新プロジェクトの創出を行います。本フォーラムを通じて研究開発の加速と持続可能な地域分散型都市の構築を目指します。

日程 2022年9月3日(土) 13:00-18:20
場所 サンパレス益田
主催 株式会社リバネス

共催 益田商工会議所
後援 島根県、高津川流域都市交流協議会、益田市、益田市教育委員会

<参加対象者>
アカデミア、ベンチャー、農業法人、大企業、町工場、自治体、中学・高校生 etc

<新型コロナウイルス感染症対策について>
本会は、政府・自治体より発表される方針を遵守し、実施会場とも連携しながら新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、開催する予定です。

聴講登録受付中

地元事業者、アカデミア、ベンチャー、大企業、町工場、生産者、自治体、中学・高校生など多くの皆さまの来場をお待ちしております。

  • 9月3日

9月3日(土)13:00 – 18:20

13:15-13:30
  • メインホール
ロボティクス技術とドローンによる社会インフラ革命
株式会社ACSL 代表取締役社長 鷲谷 聡之氏
2016年7月よりACSLに参画。以前はマッキンゼー・アンド・カンパニーの日本支社およびスウェーデン支社にて、日本と欧州企業の経営改革プロジェクトに従事。早稲田大学創造理工学研究科修士課程修了。
13:30〜14:30
  • メインホール
益田発、農業技術活用のすゝめ
これからの一次産業は、従事者の高齢化や生産性の向上、環境への負荷低減など多くの課題に直面している。大学や研究機関では、これらの課題解決につながる研究開発は進んでいるものの、すぐに現場に活かしていけるものは少ない。今回は、生産性向上にフォーカスし、生産者、研究者、ベンチャーと共に、研究開発が進められてきた技術が農業現場に速やかに浸透していけるのかを議論する。

“詳細情報”

草野 祐一 氏

有限会社アグリみと 代表取締役

「アグリみと」は、島根県益田市美都町を中心に、イチゴ、ベビーリーフ、茄子等の農産物の生産と販売を行う農業生産法人。中山間地域での農業生産のため、大規模化での経営効率向上が難しい。また冬場は山陰特有の日照が少なく、積雪もあり、通年での作物生産ができず通年雇用も行いにくい。そのような状況のなか、反収が高く冬場に栽培が可能なイチゴや、通年でベビーリーフを栽培し、中山間地域における持続可能な農業生産の展開を行なっている。

 

 

蔭山 健介 氏

埼玉大学 理工学研究科 教授

東京大学先端学際工学を修了し,博士(工学)を取得。アコースティック・エミッション(AE、突発的な現象により生じる弾性波)を用いた各種材料の非破壊評価に関する研究に従事した後,エレクトレットを用いた音響・超音波センサを開発してきた。そして,エレクトレットセンサを用いて植物や微生物の見えない動きをAEで捉え,それらの活動をモニタリングする技術の実用化に取り組んでいる。センサの素子やデバイスの回路基板,解析プログラムなど,AE測定に必要な機器を研究室で独自に開発(自作)することで,様々な環境での活動モニタリングにチャレンジしている。

梶山 博司 氏

Agri Blue株式会社 代表取締役社長

日立製作所、東京大学生産技術研究所、広島大学大学院を経て、2012年より徳島文理大学理工学部に勤務。理学博士。専門は表面物理、光物性工学。太陽光の百万分の1程度の弱い光が、植物の生育と二次代謝を大きく促進することに気づき、葉菜、果樹、海藻、微細藻類の次世代栽培技術の研究を開始。本技術の社会実装を目指し、2020年にAgri Blue株式会社を設立、施設園芸、植物工場、営農発電、海洋資源回復への応用を進めている。

宮内 陽介(モデレーター)

株式会社リバネス 農林水産研究センター センター長

株式会社アグリノーム研究所 代表取締役

千葉大学大学院園芸学研究科環境園芸学専攻修了、博士(農学)。大学院では新疆ウイグル自治区にて現地研究者とダイズの多収栽培技術の確立を行った。リバネスでは自身の経験を活かし、研究プロジェクトを手がける。2019年より農業分野の横断的な研究を積極的に推進すべく農林水産研究センターを設立。同年、株式会社アグリノーム研究所の代表取締役に就任、持続的な食生産を目指し、完全循環型農業の実現に関する事業・研究を行う。

14:30〜15:30
  • メインホール
健康な人と街をつくる
スマートフォンやウェアラブルデバイスなどのデジタル技術の発展に伴い、生体データを活用して病気の予防や健康増進に資する革新的なサービスが生まれている。ここではメンタルヘルスに注目し、心身の健康と豊かな暮らしの実現に向けて、非侵襲的にデータを取得して活用するための取り組みを議論する。

“詳細情報”

高橋 知子 氏

高橋建設株式会社 社長室室長

高橋建設は、総合建設業で主に道路や橋梁、民間住宅、公共施設などの工事を行っています。その他にも砕石場やミュージアムショップ、ガソリンスタンド、焼却場の運転業務、観光農園の運営しており、様々な分野に取り組んでいる会社です。建設会社で農園を運営しているのは、定年社員の連続雇用制度から始まりました。当社には80代の方がワークライフバランスを維持し今も現場で働いています。これからも元気に働ける会社作りを目指しています。

五十棲 計 氏

株式会社イヴケア 代表取締役社長 CEO

2020年滋賀大学大学院教育学研究科を修了、修士(教育学)。同大学の大平准教授と連携し、2018年7月には滋賀テックプラングランプリのファイナリストとして選出され、パナソニックアプライアンス社賞を受賞。7月に東京で開催されたバイオテックグランプリでもファイナリストに選出され、日本ユニシス賞と竹中工務店賞を受賞。2019年1月11日に滋賀大学からの大学発ベンチャー第1号となる株式会社イヴケアを設立。

大西 新 氏

株式会社RESVO 代表取締役社長(CEO&CTO)

島根大学医学部 特任教授 博士(医学)。(国研)量子科学技術研究開発機構(旧放射線医学総合研究所)で約10年間、精神疾患発症メカニズムについて研究。自らの研究成果を社会実装すべく研究所を退職し、2016年に(株)RESVOを創業。島根大学医学部と共同で尿から心理ストレスを計測する技術を開発し2021年から一般販売。現在、この技術を拡張し、夢の精神疾患診断薬を開発すべく活動を行っている。

中嶋 香織(モデレーター)

株式会社リバネス 知識創業研究センター センター長

奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科細胞生物学専攻修了。同博士後期課程中途退学。横浜市立大学生命ナノシステム研究科ゲノムシステム学専攻 特任助手を経て2013年リバネスに入社。ベンチャーの新規研究開発シーズのPoCや、大学や企業との共創の場を担うオープンラボプラットフォームの構築を進める。また、同ラボを活用した次世代研究者の育成にも注力。JSTジュニアドクター育成塾事業シニアメンター、株式会社BIOTA取締役を兼任。

 

 

 

15:30〜16:30
  • ポスター・ブース会場
ポスター発表・ブース展示 コアタイム
ポスター発表(研究発表)ならびにブース展示(事業紹介)から多くの新しいアイデアや知識を生み、研究や事業をさらに加速させていきましょう。

“詳細情報”

ポスター発表一覧

番号 発表テーマ 所属 名前
P-01 農業生産の効率化を目的とした生物の活動を捉えるAEセンシング 埼玉大学 蔭山 健介
P-02 地域資源を活用した葉物栽培 有限会社アグリみと 草野 祐一
P-03 地域農業の展望 島根大学 大山哲矢
P-04 衛星データによる⼟壌の理化学特性 サグリ株式会社 坪井 俊輔
P-05 機能拡張ドローンによる災害対応システム・里地里山SDGs 福山大学 伍賀正典
P-06 小型無人航空機(ドローン)により取得した画像データのAI処理によるインテリジェンス化 株式会社エアーズ 大越 信幸
P-07 海洋漂着ゴミの再資源化への取り組み 株式会社ドローンクリエイト 黒谷 博士
P-08 工業高専における複合型ものづくり教育の実践 松江工業高等専門学校 外谷 昭洋
P-09 子どもの「示唆」の生成を促進するアプリケーションの開発の中間発表② : J・デューイの哲学を援用して 早稲田大学 小笠原正太郎
P-10 高齢者社会の働き方 ~このまちで明るく健康的に生きていくために~
高橋建設株式会社
高橋知子
P-11 微生物との共生でデザインする持続可能で健康な空間づくり 株式会社BIOTA 伊藤光平
P-12 毛髪を用いた中長期的なストレスの評価
株式会社イヴケア
五十棲 計
P-13 牛のメタンガス抑制に向けた飼料開発 KAWAMURA &Co.,LTD. 川村洋一郎
16:30-16:50
特別講演:益田から生まれた畜産モデル
国内の畜産業では、飼料の多くを輸入に依存するため、海外情勢に価格が左右されやすく、経営の不安定さの一因になっている。また日本国内では耕作放棄地が全国に増え続け、社会問題となっている。これらの課題解決を目指し、超異分野学会益田ファーラム2018を起点に、耕作放棄地を活用した放牧肥育の研究プロジェクトが立ち上がった。プロジェクト発足から4年、取り組みから生まれた成果と、地域発のビジネスを生み出すために必要なポイントついてお伝えします。

“詳細情報”

尹 晃哲

株式会社リバネス 地域開発事業部

獣医師(専門:牛)。大学卒業後、兵庫県農業共済組合連合会へ入会。臨床獣医師として酪農家・肉牛農家での繁殖管理、疾病予防の診療業務に携わる。リバネスへ入社後、益田市で畜産プロジェクトを担当。益田実証ファームを設立し、ファームマネージャーを務める。地域への知識流入を加速させ、地域資源を活用した新産業創出を目指す。

16:50〜17:50
  • メインホール
ベンチャーテストベッドとしての益田〜地域間広域連携を考える
人口減少・少子高齢化の問題が顕在化している日本において、今後は東京中心の一極集中型の資本主義経済は衰退し、地域分散型のエコシステムを形成することが必要であると考えます。地域にとって、地域外のベンチャー企業と地域内の企業との連携を産むことは、ビジネスの種を生み出すきっかけとすることができます。一方で、ベンチャー企業にとっては、技術の実証を進めることができます。地域とベンチャーの連携が共生関係となるにはどんな考え方が必要なのか、その方法を議論します。

“詳細情報”

丸 幸弘(モデレーター)

株式会社リバネス 代表取締役 グループCEO

東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻博士課程修了、博士(農学)。
2002年大学院在学中に理工系大学生・大学院生のみでリバネスを設立。日本初「最先端科学の出前実験教室」をビジネス化。大学・地域に眠る経営資源や技術を組み合わせて新たな知識を生み出す「知識製造業」を営み、「知識プラットフォーム」を通じて200以上のプロジェクトを進行させる。町工場や大手企業等と連携したアジア最大級のベンチャーエコシステムの仕掛け人として、世界各地のディープテックを発掘し、地球規模の社会課題の解決に取り組む。株式会社ユーグレナをはじめとする多数のベンチャー企業の立ち上げにも携わる。
主な著書は『ディープテックDeepTech 世界の未来を切り拓く「眠れる技術」』(日経BP)、『世界を変えるビジネスは、たった1人の「熱」から生まれる。』(日本実業出版社)など。

鷲谷 聡之

株式会社ACSL 代表取締役社長

2016年7月よりACSLに参画。以前はマッキンゼー・アンド・カンパニーの日本支社およびスウェーデン支社にて、日本と欧州企業の経営改革プロジェクトに従事。早稲田大学創造理工学研究科修士課程修了。

坪井 俊輔

サグリ株式会社 代表取締役CEO

横浜国立大学理工学部機械工学科卒業。2016年ルワンダに赴き、教育活動を行う中で、現地の子どもが各々夢を持ちつつも、卒業後、農業現場で働くことを知る。衛星データを用いることで、現地の農業状況を改善し、将来的に子どもが自分の夢に挑戦できる環境を目指し、星データ(Satellite)×機械学習(AI)×区画技術(GRID)を掛け合わせ、農業や、環境における課題解決を目指すサグリ株式会社を2018年に創業。インド・バンガロールにも子会社を設立。延べ21回の受賞実績を有する。サグリ創業以前は民間初、宇宙教育ベンチャーの株式会社うちゅう代表取締役CEO MIT テクノロジーレビュー 未来を創る35歳未満のイノベーターの1人に選出。Forbes JAPAN 30Under30 2022に選出。 農林水産省 「デジタル地図を用いた農地情報の管理に関する検討会」 委員 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授 ソフトバンクアカデミア13期生

ポスター・ブース会場

超異分野ポスターセッション

9月3日(土)10:00-18:20(コアタイム 11:00-12:00)

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